死の前兆

2020/11/12 [Thu]

当サイトの検索キーワードに最近この「死の前兆」が多く見られるので、私が気付いたことを少し書いておこうと思います。

カブトムシの場合

暴れ

これは比較的よく見られる現象のようです。
死の1〜3日ほど前に、

  • 狂ったようにケース内を飛び回る
  • ものすごい速さで動き回る
  • 必死に脱走を試みる

などの行動を見せます。

見ている方が心配になるぐらい激しく暴れまわり、時にはひっくり返ってバタバタしているのを起こしてやると、一瞬おとなしくなるものの、また我に返ったように暴れ始めます。

これは恐らく、死を予感して最後に子孫を残すために相手を探しているのではないか、と言われているようです。

ということは、オスメスペアでケースに入れっぱなしだと暴れないのでしょうか。検証の余地がありそうです。

フセツが欠ける

上記のような暴れは死ぬ直前の時期に割と元気な個体ですが、どういうわけか、この暴れを克服して生き抜く個体もいたりします。

我が家のブッパは一時期こういった暴れの行動を見せ、そろそろ危ないだろうか、と思わせてから1ヶ月以上生きていました。

ということは、ひょっとすると暴れの現象は多くのカブトムシが死んでしまう夏の終わり頃の気温や湿度などが関係している可能性もあるのかもしれません。
自らの死を予想して、というよりは、季節の変化を察知して焦っている可能性もあります。

一方、身体的に確実に出てくる老化現象が「フセツ欠け」です。
羽化不全などで最初から跗節が欠けてしまっている場合もあるようですが、カブトムシの場合、死が近付いてくる頃にはフセツがだいぶ欠けてしまっていることも多いようです。

フセツが欠けていると当然動きにくくなるため、動きはゆっくりになり、とまり木などにうまく掴まれず転倒することも多くなります。

全く気付いていなかったのですが、我が家のブッパは死んだ時にはフセツが2本の脚にしか残っていませんでした。

これらの現象は、クワガタも同様に起きる場合があるそうです。
我が家ではオオクワガタ♀のピグリンが突然死しただけで、クワガタの死には幸いまだ全然出くわしていないため、詳細は分かりません。

ピグリンは本当に何の前触れもなく急に死んでしまったので、本当に死んでいるのかどうか疑って数日間様子を見ていたぐらいです。

カブトムシ幼虫の場合

地上に出てくる

幼虫が地上に出てくる現象に関しては、何度も書いてきました。

マットの再発酵餌不足が原因で地上に出てきてしまうケースもあるのですが、マットの状態が良いにも関わらず頻繁に地上に出てくる場合、かなりの確率で死んでしまうことが多いです。

蓋を開けたり、マットに水分補給をしたりするとすぐに潜っていく場合はその後も無事に生き続けることも多いですが、何をやっても潜らない場合は100%そのまま死んでしまいます。

我が家の幼虫たちも、もう10匹冬を前に死んでしまったのですが、そのうち9匹が地上で死んでいました。蓋を開けた時に死体があってドキッとするのは何回経験してもイヤーな気分になります…。

体重が極度に軽い

幼虫の体重にはけっこう個体差がありますが、明らかに3令になっているのに体重が10g前半だと死亡率が高くなります。
我が家の死んだ幼虫のほとんどがその条件に当てはまっていました。

ポイントは、個別にボトルに移した時期は個体によってそんなに大きな差はなかったという点です。

マットなどの条件もほぼ同じでしたが、1〜2令ぐらいの時期に他の幼虫に負けて栄養を十分に取ることができなかった幼虫は後でその影響が出てきたようです。

卵から生まれて間もない時期に栄養を十分に取ることができなかった幼虫は、その後個別にしっかり栄養を与えたとしても結局淘汰されてしまうということのようです。

我が家には現在14gの幼虫が2匹だけ生き残っていますが、無事に生き延びてくれるでしょうか。

※後日談:14gの幼虫の1匹は無事に越冬し、3月には19gまで増えました(もう1匹は年末に死んでしまいました)。蛹室・蛹化は確認できていないものの、現時点(2021年5月)恐らく無事です。

これらも、クワガタでも同様のことが言えるかもしれませんが、我が家のクワガタ幼虫で死んでしまったものは現在確認できているもので2匹、うち1匹は恐らく脱皮失敗によるもので3令になる前に死亡、もう1匹は購入した幼虫で、菌糸瓶の中で死んでいたので詳細な死因は分かりません。
(その後にも何匹か死にましたが、菌糸瓶内で溶けて姿も見当たらず、やはり原因は分かりません)

ただ、カブトムシ幼虫とほぼ同じ条件(気温など)で飼育しているにも関わらず我が家のオオクワガタの幼虫が地上に出てきたのは目撃したことがありません。

菌糸ビンの方は中の様子が全く分からないので生きているのか死んでいるのかも判断できません。瓶の側面などに少しでも食痕があるものは生きているんだろうなぁ、という程度です。

それも秋になってしまうと活動が鈍るらしく、食痕が全然増えないのでちゃんと生きているのかどうか疑わしいものばかりです。

というわけで、クワガタの死に関しては未知の点が多いため、今後の課題です。

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