チョウを育てよう
2022/04/29 [Fri] その他
またも甲虫と関係のない話題です。
小学校3年生の理科の授業で「チョウを育てよう」という課題があり、まさに現在小3で、クラスで早速皆から「昆虫博士」と呼ばれているうちの長男が、毎日モンシロチョウの世話をせっせとしていたそうです。
どちらかと言えば都会の地域なので子どもたちは昆虫に馴染みがなく、青虫の世話なんて嫌だ!気持ち悪い!という子ばかりなので、うちの子が毎朝全ての幼虫たちの世話(餌の交換、糞の掃除、体調チェック)をしていたとか。
実際、幼虫が病気になって死んでしまった(長男は「黒点病にかかった」と言っていましたが、モンシロチョウの幼虫の病気を黒点病と呼ぶのかどうかは分かりませんでした。ただ話を聞くと確かにカブトムシ幼虫の黒点病と似ていました)、体に線が出てきたからもうすぐ蛹になる、などと毎日家に帰る度に報告をしてくれました。
うちで蝶を育てたことがないのに、いつの間にかこんなに様々な知識を身に付けていたことに、ただただ驚かされます。
そしてGW前日、既に蛹になっているものもたくさんいて、すぐにでも羽化しそうな状態の蛹がある中、3連休の間学校に放置されることに危機を感じた長男、担任の先生に、各班ごとに家に持ち帰るべき!と主張しまくったそうです。
結果、長男のクラスだけ各自幼虫や蛹を持って帰って良い、ということになりました。
そして持って帰ってきた蛹がこれ。
確かにこれはヤバイ。明日にでもすぐに羽化しそう。長男GJ。
めちゃくちゃ小さい食品ケースみたいなものに入れてあったので、これはかわいそうやろ!と、そーっと取り出して大きめの飼育ケースの壁に貼り付けました。
長男も狭いと先生に伝えたそうなのですが、これしかないと言われたんだとか。
その狭いケースに3〜4匹の幼虫を入れたりしていたそうなので、そら死ぬわな、と親子でウンウンと話しておりました。
羽化後どうしよう
家で育てていたなら羽化後すぐに逃がしてやれば良いのですが、学校の課題で育てているものなので、勝手に逃がすわけにもいきません。
幼虫や蛹ならともかく、成虫の飼育は難しいであろう、というのは検索せずとも想像がつきました。
ひとまず、急遽ネットの籠を注文。
洗濯ネットなどで自作することも考えましたが、昆虫採取などに行く時にこういう籠があるといいな、と前から思っていたので、翌日すぐ届くものを即購入しました。
翌朝、見てみるとまだ羽化はしていませんでしたが、蛹の場所が移動していました。
枯れたキャベツの葉の更に奥の方に挟まるような形になり、大丈夫か?と心配しつつ、羽化は明日かなぁ、とそのまま放置していました。
そして昼過ぎ、何気なく見ると蛹が縮んでいて、もしかして死んでしまったんだろうか⁈と思いながら様子を見ていると……その横に既に羽化が完了した成虫がいたのでありました!
あー、羽化の瞬間を見逃した!と思ったものの、長男も大喜び。あんなに小さかった幼虫が、こんなに立派になったんやなぁ、と感慨深そうにしていました。
しばらくはそっとしておいた方がいいだろう、と、またそのまま放置。
その後数時間経って、身動きひとつしないので、まさか死んでるのでは⁈と心配になり、とりあえずネットの籠に移してみることにしました。
飼育ケースごとネットに入れ、長男が隙間から手だけそっと入れると…無事に羽ばたきました!良かったー!とこれまた一安心。
餌を与える
次の難関は餌です。
モンシロチョウの好きそうな花を小さな鉢か何かに入れてネットの中に入れておけば良いかな?と思ったりしていたのですが、それでは上手く蜜を吸ってくれないこともあるのだそうで。
薄めの蜂蜜水(10倍ぐらい、ほんのり甘いぐらいがベストだそうです)を脱脂綿に染み込ませ、口元に近付けて餌だと認識させてやる必要があるのだとか。
場合によっては口吻(ストロー)を爪楊枝などで引っ張り出してやらないといけないそうです。
それはなかなか難易度が高そうなので、長男が籠の中に手を突っ込み、蝶を手に乗せたりしながらトライ。
なかなかうまくいかず、最終的にやや強引に、羽を持って脱脂綿を口元に近付けてから再度籠の中にそっと放してやると、脱脂綿の上に止まって一瞬羽を開き、そのままじっとそこに留まりました。近くでよーく見ると、ストローを出している‼︎ やったー!と、また親子で大喜び。
あとは休み明けまで2日間、無駄な体力を消耗させないよう、暗めのところで静かに飼育する予定です。
月曜日に学校に持って行って、皆に見せたら逃がしてあげーや、と言うと長男は少し不満そうにしていましたが、新たに幼虫を捕まえてきて、また育ててもいいよ、と言うと、それで納得してくれました。
更に、連休前にまだ幼虫だったものもいたそうなので、お世話がうまくできない、嫌だ、と言ってる子がいたら、預かってうちに全部持って帰ってきてもええよ、と言っておきました(笑)
そりゃ普通の家なら、子供がいきなり青虫を持って帰ってきたらびっくりして、下手したら怒られるやんなー、と。
それも何だか寂しい話ですが、我が子がしっかり昆虫に精通してくれていることが本当に嬉しいです。この経験は一生ものの財産になること間違いなし!