タマの死と新しい仲間
2021/11/13 [Sat] その他 甲殻類
11月10日、突然タマが死んでしまいました。
もう3年ぐらいうちにいるような気がしていましたが、稚ザリでもらったのが2020年3月だったので、2年にも満たない命でした。
前日まで普通にしていて、寝る前にタマの目の前でスネール(※今までずっとタニシだと思っていましたが、タニシではなくスネール→サカマキガイ・モノアラガイでした。)が交尾をしているのを見て「危ないことするな〜、タマに食われるで〜」と笑っていたぐらいです。
タマも一瞬びっくりしてハサミを上げていましたが、ここ最近は食欲がなく、好物のスルメもほとんど食べず残していたので、目の前にスネールがいてもがっつくこともありませんでした。
そのため寿命が近いのかと以前から少し覚悟はしていました。
それでもちょうど去年の今頃に脱皮をしたので、もしかすると今年も脱皮するのかな?今回も脱皮失敗しないだろうか?と心配したりしていました。
死の原因
稚ザリの頃に脱皮不全でエラが出てしまい、その後脱皮を繰り返してもはみ出したエラが治ることがなかったので、もはやこのエラは機能しておらずエラ自体は再生していたのかもしれません。
が、やはり脱皮不全の影響も少なからずあったことでしょう。
本来ならば脱皮をする時期だったのかもしれませんが、いろいろ調べてみるとタマは「バーンスポット病」にかかっていたことが分かりました。
標本にするために取り出して洗っていたところ、ハサミの裏が真っ黒になっていて、何やこれ?と思っていたのですが、病気だったのですね…。
カブトムシやクワガタの幼虫の「黒点病」と似ていますね。
このバーンスポット病は末期になると内臓が癒着して脱皮もできなくなって死んでしまうそうで、まさにタマの症状に合致します。
ここ1年ほど、タマは隠れ家の湯呑みがお気に入りで日中は全然出てこず、水を換えたり水槽を洗う時に外に出すとストレスになるだろうと思って、中に入れたまま掃除したり水替えをしたりしていました。
別の水槽に移して掃除をするとその間パニックになって暴れ回るのですが、この方法だと湯呑みに隠れたまま出てこないこともあり、ストレスが少ないように感じたからです。
が、これだと水槽や石をしっかり洗うことができないので、結果的に水質が悪くなっていたのか?と思うとタマには申し訳ない気持ちになります。
いずれにせよ、来年ぐらいになればアメリカザリガニは特定外来生物となり、飼えなくなってしまいます。
詳しくはこちら(環境省のサイト)
今年の夏にアメリカザリガニが特定外来生物に指定されるというニュースを見て、以前から飼っている人は許可申請すれば引き続き飼えるとのことだったので、タマも申請しないとね〜、と話したり、それをきっかけに長男も自由研究のテーマを「外来生物」にしたりと、いろいろ考えさせられた年でした。
11月現在、まだ特定外来生物には指定されていないので、タマがいなくなった水槽を眺めながら、今のうちに、近所の公園で新たにザリガニを捕まえてこようか?という気持ちが沸き起こったりもするのですが…。
新たな仲間
そこに、冒頭の写真の新入りさんです。
タマが死ぬ1週間ほど前、長男が公園でザリガニなどを獲って遊んでいた子と仲良くなって、水槽の中で泳いでいたこの子をもらってきました。
ハイイロゲンゴロウの「ヨモギ」♀です。
持って帰ってきた時に「タマの水槽に入れたら一瞬で食われるな〜」と笑っていたのですが、タマ亡き今はその広々とした水槽でスネール達と暮らしています。
絶滅危惧II種として指定されているゲンゴロウ、その減少の要因にはアメリカザリガニの増殖もあるのだろうと思うと、タマ亡き後の水槽にヨモギがいるというのは、何だか皮肉な感じがします…。
メスなので卵持ってないかなぁ?と期待したのですが、その気配はなさそうです。
1匹だけで寂しいので、仲間を探しに行こうか?と長男と話しているのですが、この子がいたため池もザリガニだらけでゲンゴロウはこの1匹だけだったので、簡単に見付かるものでもないのでしょうか。
特定外来生物として、どちらかと言えば悪者扱いされているアメリカザリガニと、絶滅危惧種として憐れまれているゲンゴロウ。
しかし、何にせよその原因は人間にあるのだから、種そのものに罪はありません。
飼育することもまた人間のエゴだろうとは思うのですが、小さな虫すら怖がって逃げ回るような子供も多い昨今、うちの子供たちが素手で何でも捕まえて喜んでいるのを見ると、我が家のかわいいペットたちにただただ感謝の念を覚える次第です。