虫が集う家

2022/06/20 [Mon] その他

虫好きの方の多くは、子供の頃から、なぜかよく虫にまとわり付かれるなぁ?という経験があるのではないでしょうか。私はあります(笑)

普通に歩いているだけなのに、なぜか高頻度で顔に虫がぶつかってきたり、メガネの中に虫が入ったこともあれば、無論口の中もあります。ずっと口を開けてたわけでなく、たまたまクシャミかアクビしたその瞬間を狙って、なぜ?という経験が多々…。
何か虫に好かれるフェロモンか何か出てるんだろうか?といつも考えます。

虫が嫌いな人だと最悪ですが、虫好きには渡りに船で、珍しい昆虫に出会える命運を元々持っているのだからありがたい話です。
まぁ虫好きだからこそいろんな昆虫に目が行くだけ、ということなのだろうと思いますが(笑)

羽の破れた蝶

さてそんな私の子供たちもしっかり私のDNAを引き継いで虫好きに育っているわけですが、長男が学校から帰ってきて宿題をしていた折、普段家に来たことのない友達が突然訪ねてきました。

長男がなんやなんや、と見に行くと、家の前に羽の破れた蝶がいて、かわいそうだからどうにかして欲しい、と助けを求めに来たのでした。
あいつは昆虫博士だから、きっと何とかしてくれる、と割と家も遠いのにわざわざ来てくれたのだそうです。長男の信頼度すげー(笑)

長男はその飛べない蝶を預かって手に乗せて持ってきました。
ツマグロヒョウモンのメスで、羽は両方とも破れ、脚も2本取れていました。
外敵にやられたか、もしくは人間の子供にやられた可能性もあるかもしれません。

これは逃がすとあっという間に外敵にやられてしまうのは間違いないので、先日モンシロチョウの羽化を観察するために買ったネットのカゴに入れて、寿命まで面倒を見てあげることにしました。

モンシロチョウの時と同じように10%ほどのハチミツ水を脱脂綿に染み込ませて与えると、すぐさまストローを伸ばして飲んでくれました。

ちなみにモンシロチョウの後、ナミアゲハも幼虫から羽化させたのですが、なかなか脱脂綿を餌だと認識してくれなくてかなり苦労しました。
この負傷したツマグロヒョウモンは、ボロボロになってろくに餌も食べられず、相当空腹だったのでしょう。

飛べないので、餌を食べた後は歩いて移動してじっとしています。
だいぶ弱っているようにも見えますが、さてどうなることやら…。

ちなみにツマグロヒョウモンの幼虫は赤い筋と棘があって毒虫っぽいインパクトのある見た目なので、知らない人が見たら全力で逃げそうですが、割とどこにでもいる普通の蝶で、幼虫・成虫共に毒もありません
タテハチョウ科ドクチョウ亜科」なのでいかにも毒のありそうな名前ですが、ツマグロヒョウモンは毒を持つ「カバマダラ」を擬態しているだけなのです。で、その毒のあるカバマダラが「タテハチョウ科マダラチョウ亜科」って、なんか不公平な感じ(笑)

ちなみにカバマダラも、毒があると言っても人間には別に害はないそうです。(※国内の主な生息地は沖縄なので、本州ではめったに見ることもありません。温暖化の影響で一部見られることもあるそうですが。)
鳥が食べると食中毒を起こすので、鳥もそれを知ってて食べない。で、ツマグロヒョウモンや、更にカバマダラそっくりなメスアカムラサキなどは、カバマダラのそっくりさんになって身を守っているのですね。賢い進化。

長男は最初「オレンジタテハヒメアカタテハ」と言っていたのですが、羽が破れていると確かに羽の内側の模様と混じって似ていました。「外来のやつを誰かが逃がしたんや(※オレンジタテハは日本にはいないので)」と。我が子ながらよー知ってんな。

マンションの入口にカミキリムシ

無事に蝶を保護し、慌てて長男の習い事に向かったところ、今度は何と習い事の教室があるマンションのコンクリートの隙間部分でカミキリムシが行き場をなくして途方に暮れている場に出くわしました(笑)

このゴマダラカミキリは普通に元気なので、放っておけば多分自分で勝手に飛んでいったであろうと思われるのですが、長男が「欲しい!持って帰りたい!」と手づかみで捕まえ、何も入れるもの持ってきてないよ、ということで出会い頭にいきなり「袋ちょうだい!」と言って先生をビビらせました(笑)

ゴマダラカミキリの餌は柑橘類などの木の皮や葉らしいので、庭の金柑の木(葉付き)を少し切ってきたものと、昆虫ゼリーを入れておきました。

別に逃がしても良いのですが、うちで逃がしたら金柑があっという間に餌食になるよな?ということで、一般的に害虫とされるこの子もしばらくお世話することにしました。

我が家の先住民、カブトたちも大半が蛹になっていて、来週ぐらいからいよいよ羽化し始めそうです。
オオクワガタたちも今年またペアリングさせる予定です。
このペースだと恐らく来年にはカブトクワガタ合わせて100匹超えることも予想されるのですが、親子で呑気に「あれも飼いたいよな〜」などという話をしています。一体どこまでいくのか。

ちなみにメダカも増えまくって50匹以上います。これ以上増えると場所がないので採卵をストップしました。

生き物に囲まれた暮らし、楽しいですねww

羽が切れている様子が分かりにくかったので写真追加。2日経ちましたが、餌もよく食べてすごく元気になり、羽をパタパタ動かして飛ぼうとします。
餌をやる時に手に乗ってくるのがかわいいです。

この動画みたいに羽を補修してあげたいですが、都合よく死んだ蝶の羽なんて手に入らないし、こんなに上手く付けられるかどうか…。

英語なので少し分かりにくいですが、破れた羽をハサミで切って(特に痛みなどは感じないらしいです)整え、死んだ蝶の羽を同じサイズに合わせて切って接着剤で貼り付け、ベタベタしないようにベビーパウダーを付けます。

うまくいけば飛べるようにもなるそうです。
庭にツマグロヒョウモンの死体が落ちてないか、時々チェックだけしておこうかなと思います…。

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