緊急事態発生

2020/10/22 [Thu] カブト幼虫

  1. マットが再発酵した!
  2. 土壌微生物とは
  3. コバエ&再発酵対策

マットが再発酵した!

ここ最近急に気温が下がりましたが、今日は何か暑いなぁ、と思って温度計を見ると、何と室温30℃!
2日前は20℃だったので10℃の温度差。なんということでしょう。

嫌な予感がして幼虫たちの様子を見ると、3分の1ぐらいが地上に出ていたり、頭を地上に出していました。

間違いなくマットの再発酵が起きています。

取り急ぎの対応

冷凍処理しても土壌微生物は死ななかったんや…と感心してる場合ではなく、とにかく少しでもガスを抜いて酸素を送ってやらないといけないので、取り急ぎ全てのボトルの蓋を外し、窓を開けて換気、扇風機は直してしまったので小型の空気清浄機を近くに置いて多少は空気が循環する状態にしました。

マットの在庫はないし、私とて甲虫にばかり構っていられないので、天気予報を信じて、また気温が下がるのを待つぐらいしかできません。

昨日、一部のボトルに菌糸が発生したと書いたのですが、思えばこれも前兆だったと言えます。

カビが活動しやすい環境ということは、土を分解する微生物にとっても良い環境ということなので、数日間低温が続いて活動を抑えられていたものが、一気に活動を再開して再発酵が起こってしまったのでしょう。

土壌微生物とは

農業関連のサイトなどで少し調べてみました。

土を分解するバクテリアが活動する適温は20〜40℃ぐらい。
80℃以上ぐらいになると大半が死滅するので、よくコバエ対策のひとつとして見かける、電子レンジでの加熱は再発酵の防止にも効果的だと言えるでしょう。

農業においては、高温すぎる殺菌処理だと有効な微生物も死んでしまうため良くないとされているようですが、カブトムシ等の幼虫の餌は、その微生物が分解した腐葉土なので、その餌を作る微生物そのものを栄養にしているとは考えにくく、高温処理による影響はそこまで大きくないのでは、と思うのですが、どうなんでしょうか。

ただ、高温処理によって土に含まれる何らかの栄養成分も壊れてしまう可能性は十分にあると思うので難しいところです。
もちろんこれは冷凍処理に関しても同様のことが言えそうです。

ただ、自然界のことを思えば、冬が来て土壌が凍っても春が来れば普通に植物が茂り虫たちが活動しはじめるので、土壌微生物は低温には強いのだろうと予想されます。

コバエ&再発酵対策

元気な個体は蛹室のような空間を作って酸素を確保しているようでした。ただ、これでもガスが充満してしまったら絶望的。

全ての蓋を開けて数時間、とりあえず大半の幼虫は再び地中に潜っていきましたが、明らかに弱ってしまっている個体もいて予断を許さない状況です。

もう11月も近いので流石に気温も下がっていくだろうとは思うのですが、急ぎでガス抜きをするにはどうしたら良いのか?と考えました。

冷やす

今後気温が下がっていくという前提で、クーラーや保冷剤を使って緩やかにマットの温度を下げてやればバクテリアの活動を抑えることができるので、理論上発酵は止まると考えられます。

ただ一時的に抑えるだけなので、気温が戻れば再び活動を始め、活動を抑えられた分、更に活発に活動してしまうことも考えられます。

ボトルから一旦マットを出し、撹拌してガスを抜いてから冷やす、ということも考えましたが、これもまた気温が高くなってしまえば同じだと思われます。

高熱処理

となると、やはり電子レンジ?
幼虫を一時退避させ、マットを電子レンジで加熱してから冷蔵庫などで急速に冷やして使う。

とは言え、それもまとまった時間が必要になり、余分なマットがないと幼虫を退避させておくこともできない。

また、冷凍庫はビニールを何重にもして放り込めば特に他の食品への影響もないですが、電子レンジで加熱するとなると、そもそも何に入れて温めるのか?という問題が。

しかも密閉するわけにはいかないので、どうしても空気が漏れ、臭いもとんでもないことになるであろう、というのは実際にやってみた方々のレビューを見るまでもなく想像が付きます。

ほどほどに高温処理

それで他に考えたのが、ドライヤー、洗濯機の静止乾燥機能などを使う方法です。

これも幼虫を退避させることができなければ不可能ですが、電子レンジで加熱するよりは手軽な気がします。

ドライヤーの温度は100℃ぐらいになるらしいので、撹拌しながらしばらく風を当て、その後冷風で冷やしてやれば発酵を抑える効果があるかもしれません。

ただ、40個以上あるボトル分のマットの処理を考えるとドライヤーが壊れそうで心配です。
(割と最近ちょっとええのに買い替えたとこやしな…😰)

一方、我が家の洗濯機(これまた買い替えたばかり)の乾燥方式はヒートリサイクル式で温度は60℃程度らしいので、殺菌処理にはかなり適温だと言えます。
そしてビニール袋=ポリエチレンの耐熱温度は70〜100℃程度なので、厳重に袋に入れて加温しても溶けてしまうことはないと思われます。
(ただし、乾燥方式の違いによって90℃ぐらいまで上がるものもあるようです)

ただ、これも臭いのことを考えるとちょっと恐ろしくて、即実行!というのも躊躇されます。

発酵力の弱いマットに替える

結局これが一番手っ取り早いでしょう。
またはガス抜き済みのマットを買う方法もありますが、ガス抜き処理されたマットはお高いのが多い印象です。

具体的な商品リンクは貼りませんが、コバエが湧きにくいマットは発酵が弱いのでは、と思われます。
検証したわけでないので、あくまで予想レベルですが。

そういったマットは予め加熱処理や冷凍処理がされていたりするので、マット内の微生物が少なめなのだと思われます。
ということは、発酵が起きにくい一方で栄養分も少ない可能性は十分あり得ます。

ただ、発酵マットを結局自分で加熱・冷凍処理するのであれば、業者があらかじめ処理して、足りなくなった栄養分は添加剤で補われているマットを最初から使った方が、結局のところ管理も楽で羽化率も高くなるのでは、と思われます。

大きさを競うガチのブリーダーさんには向かない方法ですが、素人が趣味で飼うには、その方が最適だと思われます。


というわけで、次回マット交換時には半数ぐらいは別のマットにしてみようかと目論んでいます。

しかし現在のこの状況下で、果たして幼虫がちゃんと生き残ってくれるのかどうか…。

状況によっては急遽別のマットに交換することも考慮しつつ様子を見ていきたいと思います。

/ /

ABOUT

QUEEN DESIGNINGの裏サイトとして趣味で運営しています。家で飼っているカブト・クワガタ達の飼育記録から、ペアリングや飼育に関して調べたこと、試行してみたことなどを記録しています。

ブリカ

JawsGeorge甲虫研究所

QUEEN DESIGNING

甲虫飼育スケジュール

サイト内検索