フセツ欠け

2020/10/02 [Fri] カブトムシ

今年唯一生き残っていたカブト♂のブッパが昨日ついに死んでしまいました…。

弱ってきたか?と思えば夜中に飛びまくっていたり、死の前兆で暴れているのかと思えばずっとピンピンしていて毎晩暴れ回っていたり、とにかく元気な子でした。

ブッパはワイルド個体で羽化時期が不明ですが、もらったのは8月4日。
7月末頃に羽化したとしても、2ヶ月以上生きたことになり、なかなかの長生きだったと言えるのではないでしょうか。

死ぬ前の様子

最後の晩餐

数日前からだいぶ弱ってきているのは分かりましたが、昨日朝に見ると逆さにひっくり返っていました。

遂に死んでしまったかと思いながら起こしてやるとまだ息があり、ツノをほんの少し動かしたので、ほとんどなくなっていたエサを新しいものに替えて、その上に乗せてやりました。

その数時間後には完全に固まっていましたが、顔をゼリーに埋めており、最後の力を振り絞って餌を食べたようでした。

フセツがほとんど欠けていた
右前肢、右中肢以外全てフセツが欠けている

我が家の昆虫大好きな子供たち、普段は「無駄に触って弱らせてはいけない」と、マット交換の時にほんの少し触る程度で普段は全く触っていないので、死んだと分かると「触りたい!」と兄妹交互に喜んでここぞとばかりに触って観察します。

死んでしまって残念な気持ちもあれど、ようやくじっくり触れる!という喜びが勝つようです(笑)

そんな飼い方で普段はほとんど構わないので、触って観察していた長男が「脚取れてる!」と言うまでフセツが欠けているのに全く気付きませんでした。

フ欠け、というのは知識として一応知っていたものの、環境や世話の仕方が悪かったり、羽化不全が原因だと思っていました。

なので「ブッパはワイルドだから実は最初から取れてたんちゃうか?」と過去の写真を確認すると、全てしっかり揃っていました。

寿命が近付くとフセツが欠けるらしい

早速検索してみると、環境だけでなく寿命が近付くとフセツが欠けてしまうとありました。

フセツ欠けがそんなに身近なものだとは知らなかったので、死んでしまうまで全く気付いていませんでした。

が、そういえば確かにある時期から餌皿に登りにくそうにしていて、ゼリーをひっくり返したりしていたので、弱ってきて登りにくいのかな?とマットの上に直接置いてやったりしていました。

今思えば、その頃から前肢のフセツが取れていたのかもしれません。

今年飼っていた他のカブトムシ達は概ね1ヶ月程度の寿命だったのでフセツも欠けずきれいな状態でしたが、ブッパはペアリングする相手がいなかったため長生きして、フセツも欠けてしまったのだと思われます。

甲虫飼育の概念

どちらが幸せか…

甲虫を飼うようになってから、主に家庭での飼育環境に関して「昆虫に幸せの概念はないだろうけど、どうなんだろうか…」などとよく考えるようになりました。

  • ペアリングして1ヶ月で死ぬのと、ペアリングせず長生きするのと、どちらが幸せ?
  • 喧嘩して殺しあうリスクを厭わずペアリングのためにずっと同居し続けるのと、ペアリングしてすぐに別居するのと、どちらが幸せ?
  • 自然環境と飼育環境と、どちらが幸せ?

「幸せ」と言ってしまうと違和感があり、そもそも人間が勝手に飼って感情移入しているだけなので、正解も不正解もないのですが。

メスがいないから探す。
産卵に良い場所がないから探す。
光が見えたから飛ぶ。
餌を食べたいから喧嘩する。

ただそれだけのことで、メスがいないから不幸なわけでもなく、喧嘩して死んだから不幸なわけでもなく、長生きしたから幸せなわけでもなく、自然のなりゆき、本能でしかないのです。

人間の都合で勝手に適当な所に捨てて自然環境に影響を及ぼすようなことさえ避ければ、どう飼おうと自由だと思います。

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