菌糸瓶づくりに挑戦

2020/12/14 [Mon] オオクワ幼虫

  1. 菌床ブロック購入
  2. 被膜を取って砕いていく
  3. ビンに詰める
  4. 通気穴を開ける
  5. あとはひたすら放置
  6. 幼虫たちの様子

以前にちょっと書いたのですが、オオクワ幼虫のゴピ達を入れる菌糸ビンが品薄で買えなかったので、ブロックから作ってみました。

今回はその詳しい過程をご紹介します。

菌床ブロック購入

月夜野きのこ園で唯一在庫があったカワラタケの菌糸ブロック3,500ccを5つ購入しました。
1100のPPボトル15〜6本分ぐらい作れる計算です。

袋から出してみると全て黄色っぽい水が出てじっとりしていましたが、これは特に問題ないみたいです。

ボトルは前日にフタのフィルターも外してしっかり洗い、アルコール消毒して乾燥させておきました。

被膜を取って砕いていく

カッターで白い被膜を取り除き、ビニール袋をかぶせてゴムで留めた麺棒で叩いて砕いていきました。

菌床ブロックはめちゃ硬いのかと思っていたので、カッターの刃をわざわざ切れ味の良い特選黒刃に替えたのですが、むしろ柔らかくて普通のカッターの刃で全然大丈夫でした。

砕くのも全然力は必要なく、小1の長男がほとんどやってくれました。

むしろその後で小さな塊を手で(ゴム手袋をして)細かく砕いていく作業の方が面倒でした。

ビンに詰める

砕いた菌床をまずビンいっぱいにざっと入れ、その後棒で押してビンの半分ぐらいまで詰め込んでから、更に菌床を入れながらきっちり詰め込んでいきます。

マット飼育のクワガタの時と同様、私は「簡単にホレるん棒」の後ろの部分を使ってます。マットや菌床を詰める用のグッズも売られてますが、別にすりこぎとかで十分かと…。

私は以前なんか勢いでこの高いスコップを買ってしまったので、後ろも使わなもったいないやん、と思って使ってるだけです…。


そしてビンの口周りの部分は詰めにくいので、ゴム手袋をして指で押し込んでいきます。

後で気付いたのですが、購入した菌糸ビンを見るとけっこう上の方ギリギリ1cmぐらいのところまで詰めてありました。

私は3cmぐらい開けてしまったので、結果19本のビンができました。
1本あたり900ccぐらいしか入ってない計算です。まぁ問題ないか。

詰め具合は

ちなみに、菌床の詰め具合は硬すぎても緩すぎてもダメらしく、なかなか加減が難しそうです。

硬すぎると酸素が回らず菌糸が再生しないし、緩すぎると水蒸気が入ったりしてカビの原因になるらしい。

後述するように私は今回幸いにも一応うまくいったのですが、詰め具合の目安としてビンの重さを測ると良いそうです。
ビンの容量と同じぐらいの量が入っていれば大丈夫ということでしょう。

私の場合、3500cc × 5個のブロックから19個のビンができたので、前述のように1本あたり約900cc程度入っていることになります。

上が3cm程度開いている分を抜いて考えると、大体容量の9割ぐらい詰まっている計算になりました。

ベストな詰め具合はまだ分かりませんが、次に機会があれば、小さいカップなどで菌床の詰め具合の条件を変えて比較実験してみたいところです。

通気穴を開ける

さて話がそれましたが軌道修正して、空気穴です。

これは開けるべきか開けぬべきか意見が割れるようですが、私はこれまでの経験上、マットでも穴が開いている方が幼虫が潜りやすそうなので迷わず穴を開けました。

幼虫が潜るためということなら、菌糸を再生させてから上部を少しほぐしたり後から穴を開けるのでも良いようですが、菌糸ビンの作り方について書かれているサイトの多くで穴を開けると書かれていたので、それに従うことにしました。

あとはひたすら放置

菌床を詰めた直後。購入したビンと比べるとこんなに色が違います。

これがどのぐらい白くなっていくのか、ひたすら楽しみに待ちます。
23℃ぐらいが最適とのことなので、普段過ごしている暖房を付けた部屋に置いておきました。

この後に蓋の間にキッチンペーパーを挟んだのですが、元々フィルター付きのボトルなので今思えば不要でした。

一番左が翌日。既に白い菌糸が出てきているのが分かります。
右2つは4日後。かなり良い感じですが上の方はまだ茶色いです。

1週間。もう使っても大丈夫そうな気がしますが、上がまだ茶色いのであと1週間待つことにしました。

1週間経ってもあまり変わらず上部は茶色いままでした。
内部はしっかり菌糸が再生してそうなので、このまま使うことにしました。

皆ほとんど3令になってしまっていて、購入した菌糸ビンよりも空気穴が小さいためか、潜るのにけっこう苦労していました。
が、30分も経つと全部無事に潜ってくれました。

上部が糞だらけに

これまで購入して使っていたビンだと、空気穴が大きくて3令の大きな幼虫もスムーズにその穴に潜っていき、小さい幼虫などは穴にボトッと落ちてしまって、大丈夫か?と心配したりしていました。

今回の自作瓶は前述のように空気穴が小さかったためか、皆必死に空気穴の部分をガリガリかじっていました。

そこで感心したのは、皆食べながら糞を出しまくっていたことです。
ものすごい勢いで菌床をかじって中に潜り、後には盛り上がった山と大量の糞が残りました。
これはこれで面白くて良い。

上部が白くならなかったことだけが気になりますが、もしかするとフィルターにアルコール成分が残っていて、水蒸気でそれが落ちて上部の方だけ菌が死んでしまったのかもしれません。

もしくは、後からコンテナに残った菌床を少しずつ分配して入れていったのですが、コンテナもアルコール消毒したため、コンテナの底に近い部分の菌がアルコールで死んだのかも。

いずれにしても現時点でそんなに心配する必要はなさそうです。

幼虫たちの様子

24匹いた幼虫のうち3匹は友人に譲渡したので21匹残っていましたが、前回に成長度合いをチェックした際に1令のままだったゴピ12は溶けてしまっていました。

同様に、他と比べて明らかに小さすぎるゴピ4(写真一番左)は生きていて、すぐに穴から潜っていったのですが、ちょっと厳しい気がします。

すぐに食痕が

これまで購入した菌糸ビンは、なかなか食痕が見えず1ヶ月以上経ってからようやく少し見られていました。

2ヶ月前に菌糸ビンに投入したメカ達、半分ぐらいに食痕が見えてきましたが、気温が低く活動が鈍いためか、まだ交換しなくても大丈夫なレベルのものばかりです。

が、今回投入したゴピたちは2枚目の写真のようにくっきりと食痕が出ているものがいくつかありました。

やはり詰め具合が若干緩かったのかもしれません。
今のところ菌糸はしっかり再生しているように見えるので問題ないとは思うのですが、今後も慎重な観察が必要です。

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QUEEN DESIGNINGの裏サイトとして趣味で運営しています。家で飼っているカブト・クワガタ達の飼育記録から、ペアリングや飼育に関して調べたこと、試行してみたことなどを記録しています。

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