コバエとの戦い 〜最終章〜
2021/02/01 [Mon] カブトムシ カブト幼虫
冬は成虫たちは冬眠していて全く動きがなく、幼虫たちの死亡ラッシュも気温低下と共に一旦落ち着き、ザリガニも冬眠はしていないものの餌をほとんど食べず、変化のない日々です。
さて、そんな中、秋頃にコバエの発生条件を実験してみようとセッティングして数ヶ月放置してあったプリンカップを久しぶりに恐る恐るチェックしてみました。
- 新しいマット(加工なし・撹拌なし)
- 新しいマットをヒートガンで加熱
- 新しいマットを冷凍庫に数日入れる
- 再利用マットを蒸し器で蒸す
- 再利用マットを洗濯機で静止乾燥
- 再利用マット(加工なし)
我ながらあまり真剣に実験しようという気がなかったのでしょうか。
新しいマットと再利用マットの条件が揃っていなくて、記録も全然残っていなくて、かなり適当な実験なのですが、その割に結果は割と顕著でした。
何と、コバエが湧いたのは加工なしの再利用マットのみでした。
再利用マットの冷凍をした場合どうなるのかも気にはなりますが、一度コバエが発生したマットを食品が入っている冷凍庫に入れるのは流石に抵抗があったためだと記憶しております。
また、再利用マットのヒートガン処理に関しては、マット全体に熱を通すのは困難で、実際この実験をやってみる以前にヒートガン処理をした再利用マットでコバエが発生しているのを確認済みです。
ちなみに、このカップは暖房をしている部屋に置いていたため、気温の影響はあまり受けていません。
ただし数カ月間、水分補給は一切していません。
再発酵
適当な比較条件下ながら、実験開始直後にも違いは出ていました。
再発酵が起こらなかったマットがあった点です。加熱処理によって土壌微生物が死んだためだと思われます。
- 洗濯機で静止乾燥した再利用マット
- 蒸し器で蒸した再利用マット
上記以外のマットは写真のようにカップに入れた直後からカップが曇り、ガスが発生しているのが分かりました。
特に撹拌なしの新しいマットは顕著で、写真では分かりにくいのですが、カップがかなり真っ白になっていました。
白カビ?菌糸?の発生状況
これまた写真では分かりにくいですが、数ヶ月経って確認した折の白カビもしくは菌糸の発生状況も異なりました。
- 加工なしの新しいマット → 最もよく発生
- 冷凍庫に入れた新しいマット → よく発生
- ヒートガンで加熱した新しいマット → 少し発生
- 加工なしの再利用マット → 少し発生
- 蒸し器で蒸した再利用マット → 発生なし
- 洗濯機で乾燥させた再利用マット → 発生なし
菌糸もしくは白カビがよく発生しているということは、それだけ土壌微生物の活動が活発である、ということが分かります。
※ちょっと調べてみたところ、土壌微生物の中で最も多いのは菌類だそうです。
結論
一番大事なポイントは、最初に書いた、
「コバエが発生したのは加工なしの再利用マットのみだった」
点です。
カップにマットを投入した時点で、コバエは一匹も混入していなかったことを確認しています。少なくとも数日はコバエが見当たりませんでした。
が、1週間ほどで加工なしの再利用マットにコバエの姿を確認しました。恐らくマット内にコバエの卵があったのでしょう。
そして、
- 新しいマットにはコバエの卵は混入していなかった
- 加熱した古いマットはコバエの卵を駆除できたが、土壌微生物も死んでしまった
この二点も大切なポイントです。
つまり新しいマットからコバエが発生したのではなく、既に発生していたコバエが新しいマットに入り込んで増えたと考えられる、ということです。
大事なのは新しいマットにコバエが混入しないようにすることですが、どうしてもマット交換時に幼虫に古いマットがくっついて入ってしまいますし、だからといって幼虫を洗うわけにもいきません。
結局これまで試した中で一番良かったのは、
- コバエが外に出ないようにボトルを洗濯ネットに入れる
- ネット内にハエ取り紙を入れておく
方法でした。
そして水分補給などでネットを開けた際にコバエが部屋に出てしまうのを防ぐための対策として、ネットに入れたボトルをお盆に乗せておき、まとめて取り出して外で手早く作業ができるように工夫しました。
土壌微生物の有無は幼虫の生育に関係するのか?
そしてこれが次回の課題でしょうか。
使用済みマットをふるいにかけ、蒸したり洗濯機で乾燥したりするのはかなり手間がかかる上に、土壌微生物が死んで栄養価まで落ちてしまうとしたら、何もメリットはありません。
素直に小分けにして少しずつゴミの日に捨てるのが一番でしょう。
とは言えマットもたくさん買うとなかなかの出費。
加熱処理済みの再利用マットと新しいマットとで幼虫の生育に影響が出るのか?
これを今年の課題にしたいと思います。
って、今年もそんなに大量の幼虫を育てる気なのか私は。